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介護に役立つ知識を学べます♪

介護業界で働きたいなら押さえておきたいポイント!


護業界で働く際にはどんな職場の種類があるの?

介護業界とひと口に言っても、仕事にはいくつかの種類があり、どの仕事に就くかによって働き方や求められる力も少しずつ異なります。
介護の仕事は、大きくは「入居介護施設(老人ホーム等)」、「デイサービス」、「ホームヘルパー」、「介護支援専門員(ケアマネ)」の4つに分類できます。
どの職場を選ぶかによって働き方が異なるだけでなく、求められる資格や利用者の方の要介護度、利用者の家族の方々の考え方といったさまざまな違いが出てきます。

 




入居介護施設(老人ホーム等)で働く

入居介護施設とは、利用者が入居し、24時間体制で介護を行う施設のことです。自治体や社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームや、民間企業が運営する介護付き老人ホームなどがあります。


特別養護老人ホームは要介護3以上の高齢者が入居するのが一般的ですので、寝たきりの高齢者が多い傾向があります。仕事内容は食事介助、排せつ介助、入浴介助、更衣、口腔ケア、清拭といったいわゆる身体介護が中心となります。24時間体制のため、夜勤が必要な職場も多くなります。


なお、身体介護を行うには介護資格が必要ですので、無資格で働く場合は入居者の生活支援を行う「介護助手」といった立場で就業することになります。


介護付き老人ホームの場合、要介護3以上といった入居条件はないため、身のまわりのことが自身でできる入居者も多いなど、特別養護老人ホームに比べると身体介護の度合いが低くなる傾向があります。


ただし、老人ホームによっては入居時に数千万といった多額の一時金が必要なケースもあり、そういった老人ホームでは接遇マナーやていねいなケアが求められることもあります。


デイサービス(通所施設)で働く

デイサービスとは、自宅で生活する利用者が日中のみ通い、食事や入浴、機能訓練を行う施設です。

日中のみですので、入居介護施設のような夜勤の必要がない代わりに、利用者を自宅まで迎えに行き、送り届ける仕事があるのが特徴です。ただし、利用者が宿泊することも可能なお泊まりデイサービスを行っている施設もありますので、その場合は夜勤が必要なケースもあることに注意しましょう。


デイサービスでの仕事は、食事補助や入浴補助、入浴介助、機能訓練の補助が挙げられます。
また、職員や他の利用者との交流を図ることを目的としたレクリエーションを行うこともあります。近年ではレクリエーションに力を入れる施設が増えていることから、レクリエーションの運営もデイサービスでの重要な仕事の1つとなっています。


基本的に日中のみの勤務のため、子どものいる女性も多く働いている傾向があります。また、民間企業が中心ということもあり、他業種からデイサービスの経営に参入するケースもめずらしくありません。働く上での待遇については施設ごとに大きく異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。


ホームヘルパー(訪問介護)で働く

ホームヘルパーとは、要介護者の自宅へ出向き、自宅で介護サービスを行う仕事のことです。食事や着替え、排泄、入浴といった身体介助や、調理、掃除、洗濯、買い物といった生活支援、利用者が通院するときの送迎および乗車・降車の介助といった幅広い仕事を行います。

利用者の自宅で働くと聞くと、家事代行のようなイメージを持つ人がいるかもしれませんが、実際は異なります。たとえば、家事代行であれば利用者とその家族の食事の準備をしたり、ついでに家族の分の洗濯もしたりといったことがあり得ますが、ホームヘルパーは利用者のみの食事や洗濯を行い、家族の分は業務に含まれません。


入居施設やデイサービスでは、複数の入居者・利用者を担当しますが、ホームヘルパーは世帯ごとに1対1の関係で介護を行います。利用者との信頼関係が重要になる一方で、利用者や家族の精神的な支えとなることもめずらしくありません。


なお、ホームヘルパーとして働くには、利用者の身体に触れる身体介護が必須となることから、介護資格が必ず必要になります。


介護支援専門員(ケアマネージャー)として働く

介護支援専門員は、一般的にはケアマネージャー、あるいはケアマネと呼ばれている仕事です。

利用者のためのケアプランを作成したり、ケアプランの変更が必要と判断した場合は利用者やその家族、介護・医療関係者の了承を得て変更したりといった仕事になります。
また、ケアプランがきちんと実施されているかどうかをチェックしたり、自治体とのやりとりを担当したりするのも介護支援専門員の仕事です。


一般的に体を使って働くイメージの強い介護の仕事ですが、介護支援専門員は連絡調整や計算といったデスクワークが中心となります。勤務も原則的に日勤で、利用者やその家族との面談も事前に決めておくことがほとんどであるため、勤務時間は自由度が比較的高いと言えます。


介護支援専門員になるには、介護支援専門員資格が必須です。介護関係の資格の中でも難関と言われる資格ですが、介護の仕事を長く続けていくためのキャリアプランを考え、取得を目指す人も多い資格です。


3) 介護業界に転職する際に、必ず確認しておきたい3つのポイント

キャリアアップを意識していくなら、早めのタイミングで複数の資格取得を意識しておこう

介護業界の入門とも言える資格に「介護職員初任者研修」があります。かつてヘルパー2級と言われていた資格で、実務経験は問いません。介護業界で働く上で基礎となる知識を学ぶためのカリキュラムをこなし、筆記試験に合格することで取得できます。


介護職員初任者研修よりも実践的な内容を習得することを目的としているのが「介護職員実務者研修」です。介護施設にはサービス提供責任者(サ責)と呼ばれる人を配置する必要があります。

初任者研修の修了者でもサ責とすることは可能ですが、この場合は事業所の介護報酬が30%減額されてしまうため、これを避けるために実務者研修修了者が現場からも求められているのです。


介護職員実務者研修を修了することでサ責としての資格が得られます。また、さらに上級の「介護福祉士」という国家資格に挑戦するための受験資格として、介護職員実務者研修を修了している必要があります。なお、実務者研修という名称ですが、実務経験がなくても一定のカリキュラムをこなすことで受講することができるようになります。

介護福祉士は、介護業務に特化した国家資格として広く知られています。介護福祉士を取得することで、サ責はもちろん、生活相談員やチームリーダーへの道が開けてきます。ただし、介護系の高校や学科を卒業している場合を除き、受験資格を得るには実務経験が3年以上必要になります。


ケアマネージャー(介護支援専門員)は、要介護者の自立を支援したり、そのためのケアプランを作成したりするための資格です。

2017年までは介護関連の資格を持たなくても一定の実務経験があれば受験資格が得られましたが、2018年より受験資格が変更され、社会福祉士や介護福祉士といった国家資格に基づく業務経験や、生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員といった実務経験が通算5年以上必要になるため注意が必要です。


介護に関連する資格には、これ以外にもさまざまなものがあります。取得することでキャリアアップにつながったり、より有利な条件で転職できたりすることもありますので、しっかりとリサーチしておきましょう。


良くない職場・ブラック企業に入らないようにする、「見極め」の視点を持とう

介護業界に限ったことではありませんが、転職するからには「入ってみたら後悔した」といったリスクを避けたいものです。そこで、良くない職場、いわゆるブラック企業に入社しないで済むよう、見極めの視点を持つことは非常に重要です。

まず、求人情報を見る際には「給与条件」「休日数」「募集人数」「募集頻度」に注意を払いましょう。

給与や休日といった条件が悪い場合は当然注意が必要ですが、反対に条件が不自然に良すぎる場合も警戒したほうが無難です。
実際に就業してみたら、提示された条件とは異なっていた、といったことになりかねないからです。

また、事業所の従業員数に対して募集人数が多すぎる場合も、大量採用・大量離職を疑ったほうが良いでしょう。

さらに、頻繁に募集をかけている職場の場合は、離職率が高い職場であることも考えられます。

面接や職場見学に訪れた際には、働いている職員や施設内の様子をしっかり観察しましょう。職員の表情が暗く余裕がなさそうに見えるようなら、過重な労働を課せられている可能性があります。

上司にあたる管理者やリーダー、経営者である施設長は一緒に働きたいと思える人物かどうか、面接できちんと目を見て話してくれているか、といったことも重要なポイントです。

その他、施設内の整理整頓が行き届いていなかったり、清潔感がなかったりするようであれば、職場内のモラルが低い可能性も否定できません。


──このように、良くない職場には、たいていファーストコンタクトの時点で何らかの違和感を覚えるものなのです。上記のようなことに十分注意して、転職後に後悔するリスクをできるだけ下げておきましょう。